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【プロダクト品質】狩野モデル

よく聞く「狩野モデル」というのを調べた

狩野モデルは、製品やサービスの顧客満足度を向上させるための分析手法の一つで、1980年代に理科大の名誉教授だった狩野紀昭氏によって提唱されたもの

このモデルは、顧客のニーズや期待を分類し、それらが顧客満足度にどのように影響するかを理解するために用いられる

狩野モデルでは、顧客の要求を以下の5つのカテゴリに分類する

  1. 当たり前品質(Must-Be Quality)
    • 必須条件であり、満たされていないと顧客は不満を感じる品質
    • 例:ホテルの清潔な部屋、車のブレーキが効くこと
    • 満たしても特に満足感は得られないが、不足すると大きな不満が発生する
  2. 一元的品質(One-Dimensional Quality)
    • 満たすほど顧客満足度が高まり、不足すると不満が増加する品質
    • 例:スマホのバッテリー持続時間、インターネットの速度
  3. 魅力品質(Attractive Quality)
    • 顧客が期待していないが、提供されると大きな満足感を得られる品質
    • 例:無料のウェルカムドリンク、予想以上のカスタマーサービス
    • 不足しても不満にはつながらない
  4. 無関心品質(Indifferent Quality)
    • 顧客満足にも不満にも影響を与えない品質
    • 例:製品の色が好みと一致していなくても許容範囲であれば無関心
  5. 逆品質(Reverse Quality)
    • 一部の顧客にとっては魅力的だが、他の顧客にとっては不満を生じさせる品質
    • 例:シンプルなデザインを好む人と機能満載を好む人の意見の相違

理論的基礎

以下は顧客満足度・充足の軸で品質マッピングした図

狩野モデル:wikipedia

狩野モデルの理論的基礎は、以下の2つの観点に基づいている

  1. 品質の二面性
    • 品質には客観的側面と主観的側面がある
    • 客観的側面は物理的な性能や仕様への適合度を指し、主観的側面は顧客の満足度を指す
    • 従来の品質管理が主に客観的側面(品質の充足度)に注目していたのに対し、狩野モデルは主観的側面にも焦点を当てた
  2. 品質要素と満足度の非線形関係
    • 品質要素の充足度と顧客満足度の関係は必ずしも線形ではない
    • 従来の考え方では、品質の向上は常に顧客満足度の向上につながると想定されていた