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【ビジネス本まとめ】BIG THINGS という本を読んだメモ

「BIG THINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?」という本を読んだ

目次

  1. ゆっくり考え、すばやく動く - 「じっくり計画」が成功の鍵
  2. 本当にそれでいい? - 「早く決めたい」衝動に賢く抗う
  3. 「根本」を明確にする - 目的がくっきり頭にあれば間違った道具は取らない
  4. ピクサー・プランニング - アイデアは「灰色のモヤモヤ」から始まる
  5. 「経験」のパワー - 最初から「貯金」がある状態で始める
  6. 唯一無二のつもり? - 想像との「ズレ」をなくす
  7. 再現的クリエイティブ - 「創造はロマン」vs「創造は管理できる」
  8. 一丸チームですばやくつくる - 「一体感」で全員の士気高める
  9. スモールシング戦略 - 小さ物を積み上げて巨大にする
  10. 「見事で凄いもの」を創る勝ち筋

1. ゆっくり考え、すばやく動く - 「じっくり計画」が成功の鍵

「ゆっくり考えてるのが日本人のよくないところ」とか「考えるなまず動け」とか「窮地に立たされた時に良いアイデアが生まれる」とか「冷静になるなバカになれ」などの言葉をこれまでたくさん聞いた気がする

特にビジネスなんかではとても大事で、Amazonの創設者ベゾス氏は「ビジネスではスピードが肝心だ」とも言っていたと思う

しかし、これらは大きな誤りであり、計画をちゃんとしないで行動をしてしまうプロジェクトは十中八九失敗するという

本は主にアメリカの建設業、都市開発、ITにおける巨大プロジェクトの過去データを基に話されていて、

そのデータから導き出された鉄則は

メガプロジェクトは予算超過、工期遅延、便益過小の繰り返しである

らしい

予算内・工期内に完了するプロジェクトはわずか8.5%で、予算・工期・便益の3点ともクリアするプロジェクトは0.5%とのこと

原因は想定外のことが必ず起こるからで、どんなにバッファを積んでも一瞬で吹き飛ぶ想定外のアクシデント(ブラックスワン)が起きる

もはや想定外が「予想通り」起きる(ノーマルアクシデント)と考えた方が良いすらあると

ではどうすればいいか?というと、もっと計画に時間をかけることが重要

第2章以降はそれらの説明になる

2. 本当にそれでいい? - 「早く決めたい」衝動に賢く抗う

時期尚早に1つの選択肢に決めてしまうのはよくない、感覚でやるなよって話

終わってしまえば遅れたことなど誰も覚えてないだろうと考える輩もいるから気をつけろとのこと(戦略的虚偽表明)

3. 「根本」を明確にする - 目的がくっきり頭にあれば間違った道具は取らない

ゆっくり計画しても失敗する話

リフォームの計画にたっぷり時間を設けたが、施工が始まった途端に追加や変更をしたことで予算がオーバーしたという例を挙げて、「ゆっくり」すればいい計画ができるのではなく、いい計画を立てた結果として「ゆっくり」になるという話が展開された

ここでの結論は、良い計画をするには「なぜそれをするのか」という問いが必要で、「達成したこと」を最後まで見失わないこと

テクノロジー界隈も「顧客体験から始める」のがあたりまえになりつつあるので納得できる話だった

AmazonのWorking Backwardsもそれに当たる

techplay.jp

4. ピクサー・プランニング - アイデアは「灰色のモヤモヤ」から始まる

「計画」と聞くと、座って頭をひねって議論を重ねて、と思いがちだがそうではなく、「経験」と「実験」の両方を徹底的に活用することだという

ピクサーは最初のアイデアを何度もスタッフで揉んだ後、脚本から観客のフィードバックまでのサイクルを8回繰り返す

この脚本がバージョン9の状態になって、ようやくアニメーション制作が開始されるらしい

大事なのは「試作品」でほぼ完成しておくこと

リーンスタートアップにおける、とりあえず出して改良していく考えとは逆なのかな?と思ったがそうではなく、スタートアップが置かれている環境は不確実なので早めに市場に受け入れられるかテストするという意味では同じであると主張している

あとから修正できないものを計画するときは「限りなく本物に近い模型」でトライするは良い教訓だなと思った

5. 「経験」のパワー - 最初から「貯金」がある状態で始める

「誰もやったことがない」や「世界初」は一見先行者利益をもたらす良いことのように思うかもしれないが、経験がない時点で赤字であることに注意が必要

反復が上達をもたらすという話

6. 唯一無二のつもり? - 想像との「ズレ」をなくす

自分のプロジェクトがまさか予算が吹き飛ぶような失敗はしないと思っているのは大間違いという話

信頼性の高い予測を立てるためには、過去の同じようなクラスのデータを見て見積もりをするべき

参考にしたクラスの平均から離れた独自の調整は、必要性を裏付けるデータが存在しないならやらない(Reference Class Forecasting, RCF法)

判断を迷ったら調整しないくらいが上手くいくコツらしい

マイルストーンならぬ「インチストーン」ですぐ達成できるポイントを作るのも手だそう

7. 再現的クリエイティブ - 「創造はロマン」vs「創造は管理できる」

「アイデアは窮地に立った時に降りてくる」「とにかくやってみよう」に対する否定

失敗が美談化され伝わっている恐れがある

生存者バイアスにすぎない

データをかき集め計画段階がもっとも「創造的」になるべき

8. 一丸チームですばやくつくる - 「一体感」で全員の士気高める

ゆっくり考えたら、今度は「すばやくつくる」

そのためにはチームが一丸になる必要がある

心理的安全性とかの話

9. スモールシング戦略 - 小さ物を積み上げて巨大にする

これまで話してきた「ゆっくり計画して、すばやく実行」をしたとしても、一発限りの大きなプロジェクトに当てはめるのは博打に近い

なので、小さい基本構成要素を組み上げて、大きなものを作るようにする(モジュール性)

これはシステム開発でも重要視されている話だ

案件によっては、モジュラリティを損ねるものや、繰り返し使えるように構造化したものを破壊することもあるので、ビジネスサイドでもこの考えに立ってくれると話が通りやすくなってやりやすそう

10. 「見事で凄いもの」を創る勝ち筋

これは今までのまとめの11ヶ条だったので割愛する