あるときエンジニアでない方から「エンジニアはExcelが嫌いなんでしょ?」と言われたことがあった
「設計書をExcelで書くのは古い文化で、最新技術を追うエンジニアはそういうことをしたがらないんでしょ?」とかそういうニュアンスだった
しかし、そういうことでエンジニアは Excel を避けているのではないと私は思っている
何がよくないのか
Excel で設計したり意思決定を書き残したりしてしまうと、それを「検索」したり 、「リンク可能な状態」にすることできないってことが一番の問題だと私は思っている
これについて
去年2月に fukabori.fm に出演されていた @t_wada さんが、ずばりと思うことをお話しされていた
(48:10くらい)
パーソナリティの @iwashi さんからの
「組織のノウハウ(チェックリストなど)が古くなっていってしまう問題に対してどうしたらよいか、ソフトウェア開発に強い組織を保ち続けるにはどうしたらよいか」
という質問に対して以下のように回答している
チームや組織を再現可能にすることが重要
環境や市場が変化する中で、 特定の視点でのチェックリストというのはすぐに賞味期限切れになってしまい、過去方向に流れていってしまう傾向がある
それを防ぐためにノウハウの修正はいろんなチャネルで行われるべきで、生きたノウハウをキープするためには公開し、検索可能にするべき
特に設計判断とかをどうやって残していくかというと、「URL重要」という話で、 設計判断を言及可能にするために url に残すと、それらを蓄積していくことが可能となる
githubのよかったところは、コミットとかソースコードの範囲にurlが振られるので、 それについて言及できるところ
設計判断はただ書き残すのではなく、urlが貼れる状態で蓄積していく それらを検索可能にしていく、リンク可能にする
なのでDMチャネルは良くないという話になるし、なるべくパブリックなところで設計判断しようとなる
他にもたくさん良いお話をされているので聞いてもらいたい
これゆえに、Excelで書くのが「古い」とか「使いづらい」とか「嫌い」とかそういう話ではなく、ソフトウェア開発に強い組織を保ち続けるために、なるべく「URLにできるものにしたい」という話しなんだよなーと思った
Excelがそうなるなら Excelでもいいのではないかと思うし、現に私は Google Spread Sheet をよく使う
URL化についてふかぼり
このURL化を意識してみると、様々なことがURL化できていることに気付いた
要件メモ
もともとExcelで記載されていたものがコンフルに記載するようになった
Confluence - チーム コラボレーション ソフトウェア | Atlassian課題・タスク管理
これもコンフルを使ったり、Backlogを使ったり
タスク管理、ファイル共有もできるプロジェクト管理ツールBacklogデザインカンプ
Photoshop や Illustratorだったが、Sketch+Abstractに
Abstract: Design Version Control, Collaboration, & Handoff for Teamsコミュニケーション
メールだったものが Slack や Teams のようなチャットになった
まだなってないものもありそうだけど、今後も強い組織を保ち続けるために、意思をもって「URL化」していきたい